TEAM NACS 第13回公演

グ、ズ、ム。



脚本・演出:大泉 洋

【札幌公演】

期間:2009年 04/17〜04/29
於:道新ホール

観劇日:4/23・4/25(昼)





『僕達は 兄弟でした』


<cast>

下荒井大造(長男) : 森崎博之   大洋(次男) : 音尾琢真   剛助(三男) : 安田顕
健二(四男) : 大泉洋    修一(五男) : 戸次重幸


下荒井佳代 : 戸次重幸   城ヶ崎郁代 : 音尾琢真
   鬼束藍 : 森崎博之




<あらすじ>
日本の何処かにある、下荒井家。
特別幸せでも不幸なわけでもなく、ごくありふれた普通の生活を営んでいる家族の、とある春の日常をそっと覗く…といった趣旨のテロップと共に、幕は上がります。


舞台ほぼ中央には素っ裸で音楽を聴いている男が一人。
この裸には非常〜に見覚えがあります。ヘンタイ芸を持つ、あの男演ずる下荒井家の三男・剛助です。
裸に靴下だけの姿で音楽にノリノリの剛助と、居間に入ってきた長男・大造がその様子に驚きながら
『服を着ろ!』と注意する場面からこのお芝居は始まります。

 どうやら亡き下荒井家の父親・奏助の十年祭(神道の儀式)の為に息子達が集まったらしい。
剛助は妻・佳代と共に東京で小さな芸能事務所を営んでいるが、最近経営が上手くいかずにサラ金から1000万程の借金をこしらえている事が妻との会話から伺える。
大造は父の残した家屋とギター教室を受け継ぎ、独身のまま兄弟の父親役のようになっているようだ。
女性には奥手らしいこの長男・大造を佳代の知り合いと見合いをさせて、運良く結婚でもすればこの古い下荒井の家屋を売り払うことが出来る。そうすれば借金も返すことが出来ると考えた剛助夫妻が、大造に翌日執拗に見合いをすすめている。
「兄弟が相談した結果だ」「大造にも幸せになって欲しい」「兄弟からの気持ち」と、どうにか説得している最中に二階の部屋に引きこもっている四男・健二が降りてきて、居間の会話を盗聴していることを告げた。
健二は引きこもりの上、家族の会話も盗み聞く盗聴マニアなようだ。
更に健二は城ヶ崎楽器に務めている五男・修一が何も知らずに見合いの当日に社長令嬢の郁代を「自分の婚約者」として兄に紹介しようとしているのを知り、悪巧みをし始める。

先ずは兄弟達にそれぞれ自作の盗聴器入りお守りを持たせて各自の動きをチェック。
強引に見合い話を押し進めていた剛助の言葉を利用して見合い相手は修一が連れてくると吹き込み、また本物の見合い相手を迎えに行く手筈の剛助にはドリンク剤に仕込んだ下剤を飲ませ、まんまと見合い相手の到着を遅らせる。
そして何も知らずに「婚約者・郁代」を兄に認めて貰うべく連れてきた修一と郁代に、修一に連れられて来た郁代を「兄弟からの気持ち」で引き合わされた「見合い相手」だと思い込んでいる大造。
この大層可憐で可愛らしい郁代
(…女装した音尾から琢真でえ〜御座いますよ、あくまでも)に大造が一目惚れしてしまったから、さあ大変。
三人の会話はとにかくちぐはぐで、噛み合わないような噛み合っているような。
そんな摩訶不思議な空間のちぐはぐ会話を、自室で転げ回ってただただ大笑いしながら盗聴している健二。

やがて大造は、郁代が自分の見合い相手ではなく、修一の婚約者としてこの場にやって来たのだと言うことにようやく気付き、一瞬にして奈落の底まで落ち込みながらも二人を親代わりの長男として祝福する。
そんな健気な「大造にぃ」の姿に猛烈に反省し?
『俺のばかあ!』と、自分を責める健二。

郁代が帰った後、大造は『もう二度と恋などしない!』と嘆きながら、部屋に籠もってしまう。


 そして前日から下荒井家の周囲をうろついていた人相の悪いちんぴら風情の男がふらりと現れる。この家の次男・大洋だ。
腹を下して佳代に見合い相手の迎えを頼みやむなく戻ってきた剛助と、大洋、それに健二が加わって久し振りの兄弟顔合わせになるが、20年前にふらりと家を出たまま行方知れずだった大洋に、周囲の風当たりは強い。
そんな中、大造の見合い相手を連れて佳代が戻ってくる。
慌てたのが剛助。
佳代に案内され現れたのは、やや内向的にも見えるが可愛らしいくてしとやかな女性
(…でも巨顔)・鬼束藍だった。
そんな藍に一目惚れする健二。
ギター教室の生徒と偽り帰ったことにして、健二の部屋に大洋を隠す剛助と佳代。
しかし肝心の主役・大造が部屋に籠もったまま出てこない。
そんな様子に二階の健二部屋から大造が一言
『(二人を引き合わせるのは)無理だろう、物理的にな!と、ほくそ笑んでいた。


階下では大造が出てこないのを何とか誤魔化そうと、剛助夫妻が藍を相手に何とか盛り上げるべく必死だ。
そんなとき、健二の部屋の膨大な盗聴テープで脆くなっていた床が抜け、階下にどさりと落下してきたのが大洋。
藍はパニック状態。慌てた佳代は大洋を自分の不倫相手だと言い出す始末で、更に大騒ぎに。
そんな騒ぎの中、(物理的に無理なハズの)大造が障子を開けて現れ、藍に
本日二度目の一目惚れ(笑)

 そんなこんなで大騒ぎの中、藍と佳代は家路に着くが、帰り際に自作のお守りを渡す盗聴マニア・健二。
そして郁代を送っていった修一も帰宅し、ここに下荒井家のご兄弟が20年ぶりに勢揃いしたわけである。

 折しも父親・奏助の10年祭にようやく揃ったと感慨も深い中、父親の葬儀にも戻らず一体20年も大洋はどこをほっつき歩いていたのか? と、兄弟達。
昔から兄弟の中でははみ出し者のきらいがあった大洋。
家族に迷惑はかけてない、かけないように家を出たのに何故責められなければならないのか? と、憤慨する大洋に、父親がどれだけ大洋の帰りを待ち望んでいたのかを伝えたい大造がぶつかる。
そして大造の口から伝えられたのは『自分と大造はこの家の本当の息子ではない』という事実。
昔、父・奏助にギターを習いに来ていた女性が育てきれずに、大造と大洋を奏助に預けた事を語った。
そしてその事実により、血の繋がらぬ父親に反発と遠慮をして大洋は家を飛び出し、流れ流れてやくざ稼業へと踏み込んだらしい。

そんなとき、下荒井家に突如銃弾が撃ち込まれる。相手は大洋の組と敵対する組の者で、大洋の命を付け狙っているらしい。
組長の替わりに自分の命を差し出そうとしている大洋は死ぬ前に家族の顔を見ようと戻ってきたようだった。

 さてさてそんな中、先程の銃撃騒ぎで玄関先に警察が尋ねてきてしまう。
どうにか誤魔化そうと銃声を自分の屁の音だと言い切る剛助。
その場はギターの弦が切れた音ではないか? と誤魔化した修一の機転で乗り切るが、やはり警察からはマークされている模様。
どうにか大洋を逃そうとする剛助。
剛助は執拗に大洋を庇う。どうやら大洋の勤め先?は剛助の借金元のようなので、大洋に口を利いて貰い借金をチャラにして貰えないかと考えているようだった。
そんな弟に『どうせ死ぬ自分には必要ないから』と、自分の全財産総額約一千万を渡そうとする大洋は血の繋がりはないとはいえ、確かにこの家の次男坊だった。

警察は窓から様子を窺っていた健二を、立てこもり犯と信じ込み、厳戒態勢を取り始めている。
眠れぬ兄弟達はそれぞれの思いを抱きながら夜を過ごしていた。
剛助は先に東京に戻った佳代に電話し、借金完済のために家や車を売り払って再起しようと思っていることを告げていた。
健二は自室で相変わらず盗聴に勤しんでいたが、藍に持たせた盗聴器から逆に藍のメッセージを受け取る。
どうやら健二の盗聴器に気付き、逆に「同じ趣味を持つ同士仲良くしましょう」ということらしい。
修一は眠れずに居間でビールを飲んでいたが、ギターの練習室に籠もっていた大洋が寒さの為に眠れず這い出てきて、二人でひっそり飲み始めた所に今度は藍のメッセージで有頂天になっている健二が現れる。
三人で父作のオリジナル曲を懐かしげにギターを弾き、歌っている場面に剛助、大造も現れ、警察に見張られる深夜、ひっそりと昔話に花を咲かせる。
そこには切っても切れない兄弟の縁が有った。

そして大造と大洋の葛藤が浮き彫りにされる。
そんな中、大造は戸棚にしまって置いた父の遺書を取り出し、皆に見せる。
そこにはいつ兄弟達がこの家に戻ってきても良いように、この家を残しておいて欲しいという父の意思が残されていた。
もし家屋を売り払う場合は長男大造・次男大洋・三男剛助・四男健二・五男修一の兄弟全員が希望する場合のみと。

 夜も更けた頃、兄弟の再会の宴はひっそりと終了する。
大造は大洋に『お帰り…』と告げ、健二はコレクションの中から人生初の盗聴テープを大洋に渡し、部屋へと戻っていった。

そこには修一が生まれた頃のまだ幼い兄達の可愛らしい声と父との会話が残されていた。
夜中、一人残されてそのテープを聴きながら涙した大洋。
そして彼は何かを決意したらしかった。



 翌朝、下荒井兄弟に復帰することを決めた大洋が晴れ晴れとした顔で逃げ続けることを兄弟達に告げた。


こうなれば後は如何にして大洋を逃すか? という事に的は絞られる。
警察は健二を凶悪な立てこもり犯と信じているようなので、逃走用の車を玄関前に用意させ、修一を人質に仕立て上げて二人で逃げる間に大洋が裏口から逃げる…と、手筈は整った。

だが、肝心の健二は引きこもりでここ数年、家から一歩も出たことがないという出不精のニート。声をうわずらせながら外の世界へと出ていき、大洋も裏口から出ていった。


兄弟達は再会を近い、全ての幕は閉じる。。。




      





二回のカーテンコールが終わった後、五人全員が並んでの舞台挨拶。
ほぼ全員の内容がシモを洗うことに専念することになっています。因みに二回とも4人はほぼ内容が同じでした(笑)



モリ … 『ご来場いただきまして有り難う御座います。2月に東京から始まって約60公演程シモを洗っているわけですが残すところもあと僅かとなりました。千秋楽まで我々五人でシモを洗い続けます! 最終日には擦り切れているかもしれません! どうぞ皆さんで最後まで見届けてやってください。』

琢 … 『えー。。。我々、ずっとシモを洗い続けております。最後まで全て洗いきりますので宜しくお願いいたします。』

シゲ … 『毎日毎日シモを洗い続けて、
テッカテカになっておりますがまだ洗い続けます! また今年はソロプロジェクトで札幌にもやって来ますので、そちらもどうぞ宜しくお願いいたします!』

顕 … 『え゛ー。。。シモを洗い続けて、またオープニングは
シ モ だ け は 決して見せないように、毎回努力しております。。。』

洋 … 23日『東京のアンケートで素晴らしいのがありました…「森崎と音尾が血の繋がった兄弟なのはよく解る…が、
大泉が顕ちゃんとシゲのハンサム組に入るのだけは許せない、納得がいかない」といった内容ですが。。。まあほっとけよ、と。』
     25日『えー、僕は自分でこの話を書いてですね。。。
何でこんな役を俺は自分でやっているのか?と、ちょっと疑問に思いまして。。。今更ながらどうにでもやりようがあっただろ? と。まあそんなわけで千秋楽までには誰か違う人が引きこもりになっているかも知れません。』


といった感じのことをおっしゃってました。
つか、年々記憶力低下中。見てすぐにメモにでも残しておけばよいのですが、ついつい空腹に負けて観劇後のメシにありつき、満足したら寝ちゃうので記憶がすぽーんと吹っ飛んでいきます。。。or2


それにしてもどれだけシモを洗うことに拘ってんのよ、NACS(笑)






それにしても、洋ちゃんテイスト全開のお芝居でした。
とにかく笑って驚かされて、最後にほんのりホロリ。
山田家といい、下荒井といい、こういうテイスト、上手いですよね。本当に。

それにしてもNACSに女優は音尾氏しか居ないと思ってましたが(HONORのシゲはオカマちゃんなので(笑)、今回は三人もが立派な女優さんでした。

シゲは相変わらず綺麗です。
そして大人の女の色気を出すのが上手い。そして何といっても脚がすんなり綺麗。

琢ちゃんはとにかく可憐! これにつきます。
清楚で可愛らしい女性をやらせたら天下一品ですね。本人、あんなにハナレ(・ ∀ ・)なのに。。。ナゾだor2

そしてモリ!! ドラバラのトンデモなぶ厚いメイク女装とはまた違って、こちらもふんわり可憐でした。
しかし健二へのメッセージはやや恐かったぞ、と(笑)


洋ちゃんはあの素晴らしく長い手足をなんと無駄にしてまあ…と言った感想しか出ないような謎の格好でしたね。
嗚呼、長い手足が勿体ないわー(笑)

顕さんは。。。久し振りに拝見いたしました。舞台でのアナタの裸体! 洋ちゃん有り難うっ!! って感じでしょうかね(笑)
この人の嘆き悲しむ演技はとにかく絶品です。情けなさフルスロットルで(笑)





ココまでお付き合い下さり有り難う御座いました。


尚、あらすじや挨拶の内容が前後している、また誤字脱字が酷い、記憶違いをしている、等の苦情は。。。

気が付いたらこっそりメールか何かでお教え下さると、チキンなワタクシが月に向かって鳴かずに済みます…or2



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2009/05/30 up


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